秋のイベント「マナーの基本&俳句575」
一般社団法人俳句文芸協会
第3回プロジェクトにて俳句575
講演資料
俳句575資料テーマ【あなたの好きな句はどっち?】
1あなたはこの2つの俳句の内でどちらがお好きですか?
2どちらが「なんちゃって俳句」だと思いますか?
3松尾芭蕉の俳句3選のなかでどの句が一番好きですか?
<1~2の資料>
① 限界は自分で決める桐一葉 好1 「なんちゃって俳句」
② 夜を走る月舟の地図灯台星 好6 好感度No1 俳句日記
② 肌寒く小さな不安にソックス履く 好2 俳句日記
① 木の葉散る小さな灯り恋しくて 好3 「なんちゃって俳句」
② 枯れ落葉歩道に人を除けるかに 好4 俳句日記
質問1では
始めの句合わせ対戦の②が高得点で断トツで好感度の高得点No1でした。
「灯台星」という北極星の夜空を詠んだロマンが壮大な宇宙的な感覚で人気をよんだようです。
質問2では
季題の俳句の構成での位置や捉え方が話題になりました。
写生句が俳句の基本と云われていますから、「なんちゃって俳句」では、そうではない句としたいです。
そこで二番の対戦では、「小春日」と「肌寒」という季題は、気候の言葉で時候に使います。自然を詠んでいますね。
けれども①では作者の想いが主体となっています。これは心象句と云われている俳句です。小春日に安らぎを与えるのではなく、お茶を飲んで作者が小春日のぽかぽかした空の下でほっと安らいだという気持ちが中心です。
お題の意味を詠んでいるのではないところがかなり解りずらいのですが、ほんの少し違いますね。
最後の対戦で解ると思いますが、「木の葉」「枯れ落葉」と季語ですが、恋しいという作者の想いがストレートに表現されている「なんちゃって俳句」と、「枯れ落葉」が人が歩く歩道で脇に追いやられていることを詠んでいる②は、蹴散らして歩いている人を詠んだのではなく枯れ落葉を詠んでいます。基本の自然の写生句に入る句です。
俳句相撲の結果としては、五番の対戦の②の句が最高点の好感度No1となりました。(好:好感度の略)
<3の資料>
松尾芭蕉の名句3選
① 夏草や 兵どもが 夢の跡
② 旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる廻る
③ 古池や 蛙飛びこむ 水の音
質問3では
③が4点
②が2点
①が1点
結果、芭蕉の開眼の句とされている③が人気でした。
その他、皆さんそれぞれが好きな句を考えて頂き公開せずに、心に留めて、日常の生活の一齣に思い出していただけたら嬉しいです。とお話しして今回の講演を終了しました。